【Angellir連載企画】体の中から始めるビューティ&ヘルス 第3回 正しい“食”のすすめ
最終更新日:2024年9月3日 | 公開日:2021年8月11日
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飽食な時代なのに栄養不足
今の日本は『飽食時代の栄養不足』にあると照井さんは言います。美味しいと感じる物を山ほど食べているのに、肝心な栄養は足りていない。もちろんそれでは、肥満へ近づいていくばかりです。そんな不健康な食事の仕方を変えるためには、身体に何が必要なのかを知り、食材の出どころや栄養成分についてきちんと理解しておくことが重要といえます。
「現代人は、ミネラル不足とタンパク質不足な人ばかり。ミネラルは普通にお野菜をとっていれば摂取できます。ただ、コンビニやスーパーで売ってるカット野菜やサラダは要注意。カット野菜は、消毒する際に水に漬けることでミネラルがほとんど流れていってしまうんです。買ってきた野菜を家で調理してすぐ食べるというように、自炊をしていれば心配ありません。お出汁とかも天然のお出汁を使っていればミネラル不足にはならないんです。そして、食べ物を適当に胃におさめるのではなく、血液を通してきちんと身体に必要な栄養素を送ることが大切です」
そこで意識したいのが、食材も調味料も含め、どこでどのように作られたものなのかを確認すること。じつは日本は、世界でも1、2位を争うほど農薬の使用量が多い国なんだそう。
ハイリスクな食品添加物に要注意!
「農薬のほとんどは石油から生成されており、体内に入るとなかなか排出しにくく、蓄積されます。神経毒性が高い化合物とアミノ酸生成をストップさせる脳の神経を止めてしまう成分が含まれているため、発がん性が懸念されます。また、オーガニックだから安全というのも思いこみ。有機肥料に使われる糞をしている家畜が、農薬まみれの飼料で育っている可能性も高いのです。そして食品添加物にいたっては、日本は世界で1番といわれています。これは、例えばスーパーで一日3食分の買い物をすると80~100種類の食品添加物を摂ることになり、なんと日本人の年間平均摂取量は食品添加物だけで6.72キロにもなるのです。スーパーやコンビニで買い物をする時には、食品や包装パックの裏ラベルを必ずチェックし、なるべく自然の食材、無添加のものを選ぶことをおすすめします」
数ある食品添加物の中でもハイリスクとなるのが、例えば以下のようなものたち。
- 亜硫酸ナトリウム(発色剤)…ハム、ソーセージ、いくら、たらこ、カット野菜など。
- 安息香酸ナトリウム(保存料)…飲料、マーガリン、醤油もどき、酢もどきなど。
- タール色素(合成着色料)…菓子類、飲料、ソーセージ、たらこ、ジャムなど。
- グルタミン酸ナトリウム(旨味成分調味料)…粉末ダシ、加工食品全般、調味料全般など。アミノ酸調味料と記載されています。
- ソルビン酸(保存料)…クリーム類、コンビニ弁当、チーズ、食肉加工品、魚介加工品など。
これらは私たちの生活でよく目にするもので、身体に良くない食品添加物の中のほんの一部です。
ついつい手を伸ばしてしまう人工甘味料にも……
そんな中で特に昨今、女性が手を伸ばしやすいものといえば、“アスパルテーム” “スクラロース”などと記載された人工甘味料でしょう。ゼロカロリーをうたったダイエット食品やドリンク、ガムなどに多く入っています。
「人工甘味料は絶対にダメです。発がん性物質もあるし、遺伝子組み換えもある史上最悪の添加物です。よくみんなが持ち歩くミント系タブレットやガムも、人工甘味料の塊。アスパルテームとかスクラロースといった人工甘味料は男性側の不妊の原因にもなります。ミントタブレットなどは特におすすめできません。あの人工甘味料はバクテリアの排出物の遺伝子組み換えで作られていて、白血病の元になる怖れもある。こういう仕事をしている私としては、ミントタブレットを食べてる人には『絶対にやめて!』と、どうしても言ってしまいます。それ以外の人工甘味料も、ダイエット面で考えても、やはり不向き。ゼロカロリーの甘味料は確かに血糖値は上がりません。だけど、甘い味がする=膵臓がインシュリンを出してしまいます。血糖値は上がらないのにインシュリンが出るから、低血糖になってしまう。その結果、お腹が空いて空いてたまらなくなってしまうんです。つまり、ゼロカロリーを飲めば飲むほど、食欲が抑えられなくなるんですね」
ちなみにラカントやエリスリトールなどの天然のゼロカロリー甘味料は身体に害はないと言われるものの、低血糖の罠にハマる怖れがあるという意味では同じ。どうしても甘味料を使いたい時は、オリゴ糖がおすすめとのこと。それにしても……いつの間にか生活に入りこんでいる様々な添加物たち。脅威です。
午前中は体の毒素を排出する時間なので朝食は軽めに
食の安全について知った後は、どのようなタイミングで身体に入れるのが効果的なのかも学びましょう。まず、身体にとって必要な栄養素と、入れるに適したタイミングとは?
「たとえば朝ごはんであれば、お味噌汁か野菜スープ、フルーツかスムージーなどがおすすめです。栄養価の高いものをがっつり朝から食べる必要はありません。その理由は、朝の4時からお昼の12時くらいは身体にある毒素を排泄するのための時間なので、消化に時間をかけたくないから。身体は午前中に排泄運動を頑張り、お昼の12時から夜の8時くらいにエネルギーをたくさん使って活動するんです。なので、その間は食べてもOK。そして、夜の8時から朝の4時くらいの間に、代謝をして蓄えていきます。これは、酵素を無駄遣いしないために体内リズムを整える『ナチュラルハイジーン』という自然主義の健康法です。この考え方でいくと、朝の排泄時間は排泄に代謝酵素を使うため、消化酵素に負担をかける食事は控えるのがベター。消化酵素に負担をかけると、勉強や仕事の効率も下がってしまいます。そのぶんお昼からは栄養補給と消化の働きがよくなるので、ボリュームのあるものを食べてもよいでしょう。夕食は8時までに済ませるのが理想的ですけど、もしそれより遅くなってしまう場合は、糖質抜きにして軽めの食事にするといいですね。いくら8時に食べ終わっても9時に寝るのは意味ないので、最低でも2時間は空けてから睡眠をとるようにしましょう」
なんでも、消化が終わっていないうちに眠ってしまうと、寝てる間に消化活動が緩やかになるため、腸の中で消化しきれなかったものの腐敗が進むとか。それは37度近くの温かさのある場所に数時間も食べ物を置いておくのと同じであって、胃腸の中に置きっぱなしにした食べ物も、野菜類であれば発酵していくけれど、肉類は腐敗していくからなのです。お肉好きな人の体臭が強くなるのは、そういったところにも原因があるのだそう。
健康にもダイエットにも欠かせないのが酵素。生野菜で酵素の補充を
本来の日本の和食から、だいぶ遠のいてしまった感のある現代人の食事。最後に、理想的な食事に近づけるために、積極的に摂りたいものについて聞きました。
「やはり“酵素”ですね。健康のためにはもちろん、ダイエットに必要なものとして欠かせません。体内酵素は人間や植物などすべての生物の中に存在し、その体内で消化、吸収、排泄など重要な役割を担っています。体内酵素は大きく分けると消化や吸収に関わる“消化酵素”と代謝や排泄、細胞の修復に関わる“代謝酵素”の二つにわけられます。この体内酵素の量は生まれつき決まっているため、生食をすることで補酵素として消化活動を助けます。それでも過食や食品添加物、甘い物ばかりを食べると消化酵素を無駄に使ってしまうため、身体に代謝酵素をきちんと回すことができません。消化酵素を温存して代謝酵素が働けるようにするためにも、食事はできるだけ手作りし、生野菜など非加熱の酵素たっぷりのものから食べるようにしましょう。口にするものを正しく選び、しかるべきタイミングに、よく噛んで食べる。これだけで身体はぐっと健康に近づきますよ」
照井理奈(てるいりな)
美セルフケアコンシェルジュ協会 代表理事
和心統合医療協会 理事
新医学研究会 理事
ホリスティックサロン ユリシズボーテ主宰
合同会社リノン・スタイル 代表
2人の子供のアトピー性皮膚炎を自力で克服した経験から、食の大切さを痛感する。その後、ファスティングインストラクター、臨床分子栄養医学認定カウンセラー、生活習慣病予防指導士、分子整合栄養学、分子栄養学ダイエット、マクロビオティック、ベジマイスターなど多くの食分野を学ぶ。また、ダイエットを通してリンパや東洋医学の経絡を学び、耳ツボや顔ツボで自律神経の調律や身体の巡り改善、小顔リフトUPの指導者となる。最近では妊活が必要な方が多いことから妊活マイスターとして食や生活のアドバイスも行う。現在は、『3日食べなきゃ7割治る』等のベストセラージャーナリスト船瀬俊介氏が理事を務める「1DAYファスティング講座」の講座監修とメイン講師も務める他、白川太郎先生の『私は末期がんでも治します』や篠浦伸禎先生の著書『脳にいい5つの習慣』に取材協力として参加。主宰のサロンでは主にロシアの波動測定器メタトロンを使用し心身魂のバランスをチェックしながら不調や未病ケアの食や生活改善、病中病後の食事療法、妊活、ファスティングなどの個人セッションを行う。指導講座には『ファスティング講座』『腸!健康講座』『麹・味噌作り講座』『デトックス講座』『九星氣学&食とライフスタイル講座』『顔ツボリフレセラピスト養成講座』『瞑想と波動の整え方』など。
イラスト/和全 取材・原稿/川上きくえ
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