【Angellir連載企画】マインドフルクッキング 第３回 お昼休みの自分接待「マインドフルランチボックス」
最終更新日：2022年2月5日 | 公開日：2021年7月7日
目次
お弁当箱を癒し箱に変身させるマインドフルな料理＆食事
「マインドフルネスとは、今ここ、この瞬間、どんなこともジャッジしないでそのまま見る。優しく注意を向けること」とデミさんは言い、「ありのままをジャッジせず、優しく注意を向けることには、『セルフコンパッション＝自分を許す』が伴うこと」を大切にされています。
起こる出来事に、日々、翻弄される私達。今やってきている思考や感情を、「大丈夫だよ」と許して、自分を優しく思いやりで包む意識が、心身を幸せに整えます。
料理や食事は、自分の行為へ繊細に注意をはらうことで、五感を通じて今この瞬間に居続けることが可能となり、マインドフルな時間を育めます。
それは、瞑想と同様の営み。仕事の合間のランチタイムは、あなたの意図次第で、自分を思いやるマインドフルなひとときになります。マインドフルにつくった手づくりのお弁当を、マインドフルに食べてみませんか？ 思考と感情がスッキリ整うのと同時に、豊かに満たされる体感が、クセになるはずです。開けるのがワクワクする、目にもキレイな、デミカフェ考案の「マインドフルランチボックス」を、お楽しみください。
これは自分への「思いやりごはん」。きっと、あなたへの「癒し箱」になることでしょう。
スーパーフードでヘルシーセレブ
セレブ御用達という文字と共に、よく目にするスーパーフード。デミカフェ考案の「マインドフルランチボックス」にも、ハーバードメディカルスクールお墨付きの、スーパーフードからいくつか食材を選んでいます。スーパーフードとは、心身にパワーを与え、健康を強化する栄養素達が、豊かに備わる優秀な食材達。まさに富豪なみの栄養素が備わるスーパーフード！ 食べる度に、ヘルシーセレブ気分で、栄養満点の心身に整えちゃいましょう。
マインドフルクッキングのセブンルール
料理の前におさらいです。普段の料理が、マインドフル（瞑想的な時間）になる、デミさん考案のセブンルール（詳細は第1回記事参照）。このことを意識してお料理を！
- 1）お料理の場を整える。
- 2）深く深呼吸をし、自分の体の感覚を味わう。
- 3）料理をすることができる自分の存在をいたわる。
- 4）食材と出逢い、対話を楽しむ。
- 5）食べる人のことを想いつくる。
- 6）お料理をする一瞬一瞬を味わい楽しむ。
- 7）愛を込めて、今お料理できていることに感謝し、「いただきます」と心で唱える。
無意識にしていた料理を、７つの工程をもとに、やってみましょう。
【実践】マインドフルランチボックス（癒し箱）・レシピ
- ✓ ブロッコリーとチキンの塩麹炒め
- ✓ トマトグリル
- ✓ 豆腐卵焼き
- ✓ パプリカごはん
ブロッコリーとチキンの塩麹炒め
【材料】３食分（残ったらつくりおきとして冷蔵庫に）
- ・鶏胸肉 １枚
- ・ブロッコリ 1/2個
- ・塩麹 大２
- ・ニンニク１かけ（入れても入れなくてもOK）
- ・香りのない料理用のココナッツオイル（またはオリーブオイル） 大１
- ・塩胡椒 適宜（塩分は塩麹で十分取れますが、お好みで塩を。あとは胡椒）
＊デミさんおすすめの調理用のココナッツオイル。匂いがしないので普段のお料理に使え、健康と美容にも最適です。
https://allabout.co.jp/gm/gc/469936/
【作り方】
- 1）鶏肉を一口大に切り、塩麹をもみ込み、容器に入れ、（できれば）30分以上冷蔵庫で休ませます（一晩おいてもOK。前日に用意しておくのがおすすめ）。
- 2）ブロッコリーを食べやすい大きさに切り分け、塩を入れてわかした熱湯で1分半くらい茹でます（もしくはレンジで2分。軽く柔らかくなればOK。炒めるので、少し硬めなど、お好みのかたさをお試しください）。
- 3）フライパンに油をひき、1を焼きます。塩麹が焦げやすいので、こまめに裏返しましょう
- 4）鶏肉に火が通ったら、ブロッコリーを入れ、絡ませたら完成。
※「ようこそ」と食材を迎え入れ、一つ一つの工程を、呼吸と共に、心を込めて、丁寧に行いましょう。その愛に、食材達は「美味しさ」で応えてくれます。
【スーパーフード】
ブロッコリー…ビタミンC、植物繊維、カルシウム、葉酸などが豊富。抗がん作用のあるスルフォラファンやイソチオシアナートも含まれます。低カロリー。
トマトグリル
【材料】１人分
- ・プチトマト ３〜５個
- ・ニンニク 1/4かけ
- ・塩胡椒 適宜
- ・香りのないココナッツオイル（またはオリーブオイル） 適宜
【作り方】
- 1）ニンニクをみじん切りにします。
- 2）ミニトマトのへたをとり、水洗いした後キッチンペーパーで水気を取っておきます。
- 3）フライパンにオリーブオイルを入れ熱し、にんにく、を入れ弱火で香りが出るまで火にかけます。
- 4）3に1を入れ、サッと中火で炒めたら完成。
※切る音のリズム、そこから立つ香り、水に触れた時の温度、フライパンがステージのトマトのダンス。ちょっとした料理フェスのつもりで楽しむのが、マインドフルクッキングです。
【スーパーフード】
トマト…ビタミンCとリコピンが豊富。抗酸化作用が高く、美肌を育め、風邪予防にも最適。
豆腐卵焼き
【材料】1人分
- ・お好きな豆腐（木綿豆腐は硬めにできます）１００g
- ・卵１個
- ・醤油や塩胡椒、（麺つゆとかでもOK）お好きな方 適宜
- ・お好みでパセリや大葉
- ・香りのないココナッツオイル（またはオリーブオイル） 大１
【作り方】
- １）卵を溶きほぐし、豆腐、塩胡椒、パセリを加え、豆腐をつぶすようにしながら泡立て器で丁寧に混ぜます。
- 2）油を入れて中火で熱したフライパンに約半分を流し入れ、焼きます。残り半分も流し入れ、巻いていきます。
※笑顔を呼ぶ色、黄色の卵を混ぜて幸せ。豆腐をつぶすしながら、昼に出逢うふわふわの食感に思いをはせて。優しい気持ちになってきませんか？
【スーパーフード】
卵…タンパク質のほか、目に良いと言われるルティンや、脳を活性化すると言われるコリンが含まれます。一日一個の卵は、健康的な食事の一部になります。
豆類…豆腐に含まれる豆類は、繊維、葉酸、植物由来のタンパク質の優れた供給源。また豆腐には、女性ホルモンのサポートをする大豆イソフラボンも豊富。
パプリカふりかけ
【材料】３食分
- ・黄パプリカ １個
- ・赤パプリカ １個
- ・コンソメ 大１
- ・塩胡椒 適宜
- ・香りのないココナッツオイル（またはオリーブオイル） 大１
【作り方】
- 1）パプリカを1センチ角に切ります。
- 2）オイルをフライパンにひき、塩胡椒を軽くしてパプリカを炒めます。
- 3）パプリカに少し透明感が出てきたら、コンソメを加えて炒め、水分を飛ばしたら、出来上がり。
- 4）ランチボックスにもったごはんの上にかけましょう。
＊余ったら、冷蔵庫または冷凍庫に保存を。つくりおきにして常備して、いろいろな料理のトッピングにするのもおすすめです。
※「赤黄歌合戦〜」を思わせる、赤と黄色のパプリカを、ごはんの上にふりかけるだけで、とってもカラフル。必ず、SNSでお披露目したくなるはず。
【スーパーフード】
パプリカ…ハーバードメディカルスクールでは取り上げられていませんが、ピーマンの2倍のビタミンC、5倍のビタミンEがあり、熱を入れても壊れません。
全て完成したら、彩り豊かに、料理をランチボックスに詰めていきましょう。詰め終わるまでが、マインドフルクッキングです。
マインドフルイーティングで癒しのランチタイム
お待ちかねの昼休みがやってきたら、居心地の良い環境で、自分と仲良くランチタイムを。
今この瞬間に呼吸を整え、「マインドフルイーティング」を実践してみましょう。
- 1）ゆっくりとランチボックスを開けて、自分＆料理を賛美＆感謝と共に「いただきます」
- 2）箸を丁寧に持ち、食べたいおかずを選んで、ゆっくりと口に運びます。
- 3）少し噛んで、口の中に置いたまま、香り、旨味を感じます。
- 4）よく噛んで味わいましょう（一口、20〜40回）
- 5）一つ一つに注意をはらい、食べることだけに集中しましょう。
「はあ、美味しい」と喜びのため息が出ちゃいそうな、あなただけの癒し箱。自分に集中した、とっても贅沢な「思いやりごはん」。マインドフルイーティングで食べてあげることで、よりその感動を堪能できるのではないでしょうか。
たかが料理、されど料理。たかが食事、されど食事。あたりまえのルーティンが、あなた次第でマインドフルネスになるのです。きっと仕事の失敗も、「なんとかなる」とセルフコンパッションで前向きになれる魔法のランチボックス。
大切な誰かのためにでも、この魔法は効くこと請け合いです。
DEMI／臨床心理士。生活共感プロデューサー。料理研究家。「DeMi = Development of Mind 心を育むなかで心の健康を高める」DEMI心理教育研究所の一つのプログラムとして、心のリストランテ「DEMI CAFÉ」を主宰。心豊かに、食を楽しむ遊び場、それがDEMI CAFÉ。実店舗はかまえず、心身を育む「心の料理教室」をひそかに開催。DEMI心理教育研究所…https://www.demipsychoeducation.com/
＊マインドフルクッキングが実践できる「心の料理教室Demi’s Mindful Cooking」YOUTUBE
…https://www.youtube.com/channel/UC9sUNBKFX1tLTB9KFxOPskA/featured
イラスト／和全 撮影／松本裕之 取材・原稿／竹中章恵
